応募者にとって厳しい状況にある現在では、同時に複数の会社に応募することも少なくありません。 その結果、複数の会社から内定通知をいただくことになったり、またせっかく採用になっても条件が折り合わず、入社をあきらめざるを得ないこともあります。 いずれにせよ、入社を辞退する場合にはできるだけ早く会社に連絡することが大切です。
入社を辞退しなければならなくなった場合には、すみやかに連絡しなければなりません。
「電話で話すなんて失礼では?」と考えて書面で申し出ようとする人がいますが、企業側はすでにあなたの受け入れ態勢を整える準備をしているはず。辞退ということになれば、代わりの人を採用するために他の応募者に連絡を取ったり、タイミングによっては募集・選考をやり直す必要も出てきます。そうなるとたいへん労力と費用を負担することになります。
連絡が遅れれば遅れるほど企業側に迷惑をかけることになりますので、まずは電話で人事担当者に直接伝えるようにしましょう。その後改めて書面でお詫びをするとよいのではないでしょうか。
連絡するときには、まず内定のお礼を述べてから「こちらの都合により辞退させていただく」旨を伝えます。理由などを質問されても「勝手なことで恐縮ですが都合が悪くなったので」と詳細はあえて申し上げずに、意に添えない旨を丁寧にお伝えしましょう。
多少非難される可能性もありますが、謙虚にお詫びの気持ちをもって話すことが大切です。
第1希望の結果が出ないうちに他社から内定をいただいた場合はどうするか迷うところです。
ひとまず他社からの内定を受け、希望の会社の結果が出た時点ですぐに辞退するという方法と、正直に申し出て希望の会社の結果が出るまで待っていただくようお願いする方法が考えられます。
前者の場合は、待っていただく理由を申し出る必要があります。結局内定を辞退することになった場合には、企業によりご迷惑をおかけすることになり、苦言を受けることも考えられます。後者の場合は「御社は第一希望ではない」と明言していることになりますので両方とも不採用になることもありえます。これは自分で判断するしかありません。
いずれにしても、待っていただけるのは2~3日。
お願いする際にも「○日まで」と期限を区切ることが不可欠です。
内定を辞退した場合、企業側が感情的になって「あなたが辞退したことによってもう一度広告を出さなくてはならないから」などと言って求人広告の掲載料金などを請求されたり、「損害賠償を請求する」などと言われたりするかもしれません。
こういった請求にはすぐさま応じる必要はありませんが、それまでのいきさつによって法律的判断が違ってきますので、こじれるようでしたら弁護士などの専門家に相談すると良いでしよう。